2018年12月から、ラグジュアリーカードのTOHOシネマ映画無料特典に変更がありました。厳密には特典内容には変更はないのですが、特典を受けるためのフローが変更になった結果、改悪とでも言うことができるような事態が発生しております。本記事では、ラグジュアリーカードのTOHOシネマ映画無料特典の変更に関して説明したいと思います。

ラグジュアリーカードってなに?

ラグジュアリーカードとは、新生銀行グループの「アプラス社」が発行するクレジットカードです。富裕層向けのクレジットカードであり、日本では2016年11月1日に受付を開始した比較的新しいクレジットカードの1つです。

ラグジュアリーカードの豊富な特典や、本記事のメイントピックであるTOHOシネマ映画無料特典については下記で詳しく説明しているので、ご存知でないかたはまずは下記を読むと良いと思います。

今までのTOHOシネマ映画無料特典の利用方法

今までは、映画無料特典を利用するには、日曜・祝日を除く曜日の日中に専用のコールセンターに電話をする必要がありました。日曜・祝日が対応できないとはいえ、土曜の日中はコールセンターが稼働しているので、土曜日日中に映画を見に行こう、と思ったらコールセンターに電話を入れて利用可否を確認し、利用可能であればその電話の中で予約まで済ませることが可能でした。

自身も何度か使ったことがあり、1時間後の映画の予約を電話で行い、そのまま映画館に向かいチケットを発券し映画を見る、と言うことが可能でした。

今までの利用方法のデメリットといえば、日曜・祝日や夕方以降の時間帯にコールセンターが閉まってしまい、電話することができない点です。

2018年12月以降のTOHOシネマ映画無料特典の利用方法

2018年12月以降は、TOHOシネマ映画無料特典を利用するには、コールセンターに電話をするのではなく、ラグジュアリーカードのオンラインサービス上で利用申請を行う形になりました。最初、電話をかける必要がなくなったので、便利になったのかな?と思ったのですが、その目論見は甘かったです。

2018年12月以降は、利用申請をオンラインで行うことができる日にちに制限が設けられています。その制限は、保有しているラグジュアリーカードのランクに応じて、下記のようになっています。

カードランク 利用回数 申し込み期限
チタンカード 1回/月 毎月1〜5日
ブラックカード 2回/月 毎月1〜5日、11〜15日
ゴールドカード 3回/月 毎月1〜5日、11〜15日、21〜25日

つまり、チタンカードを利用しているユーザーは、毎月1〜5日の間に申し込み申請を行う必要があります。さらに、このTOHOシネマ映画無料特典は毎月のチケット総数に上限が設けられているので、申し込み期限内であっても上限に到達した場合は、利用することはできません。

実際に利用してみた結果

2018年11月以前

自分が保有しているラグジュアリーカードは、一番下のランクであるチタンカードです。一番下のランクのカードであるにも関わらず、2018年11月以前(変更前)にラグジュアリーカードのTOHOシネマ映画無料特典を利用したときは、月の下旬であってもコールセンターに電話を行い、観たい映画のタイトルと場所・日時を指定することで予約することができていました。

2018年12月以降

2018年12月の変更後以降、TOHOシネマの映画無料特典を利用するチャンスが4回ありました。しかし、1回目は映画を見に行くタイミングがなかったためスキップ、2回目は気づいた時点ですでに期限が超えており応募できず、3回目は応募したものの規定数に達してNG、4回目は規定数のため応募することすらできず、という結果で利用することができませんでした。

自身がエントリーの作業を行ったのは、下記の日時となります。

  • 2019年02月02日 16:00
  • 2019年03月01日 10:00

2月2日に利用しようとした時は、利用方法変更の詳細を確認しておらず、電話の時と同様に、その場でチケットが発行されるものだと思い込みキャンペーンに応募し、その時に初めて本当の利用方法を理解しました。

Twitter上のツイートなどを見ていると、やはり利用方法変更以降、競争が激化しているようで、チタンカードユーザーの場合、毎月1日の0時台前半くらいに申し込みをしてようやく特典が利用可能、と言う状況のようです。一方で、ブラックカード・ユーザーの場合はそのような状況は発生していない、ということなので、映画特典を重要視している場合は年会費が上がってしまいますが、チタンカードからブラックカードにグレードアップするのが良いかもしれません(そうすれば、利用可能な回数も2回/月になるのでよりたくさん見れるようになります)。

今回の利用方法の変更の意図は?

ラグジュアリーカードの公式サイトの特典利用方法の説明のページには、

ご好評いただいております本サービスですが、当該受付デスクの営業時間や、お客様ご自身のタイミングでの予約を希望されるお声を多く頂戴いたしました。

という流れから利用方法の変更を行った、とあります。確かに受付デスクが日曜・祝日を除く日中しか稼働していないので、日曜や祝日に映画を見よう!と思ってその日にこの優待サービスを利用する、という利用の仕方ができなかったので不便ではありました。Webサービスを通していつでも利用できるようになりました!ということであれば、とても良かったと思います。

しかしながら実態はそうではなく、(チタンカード・ユーザーにとっては)毎月1日の0時過ぎのタイミングでしか利用申請することができなくなってしまっており、本来の目的である「お客様ご自身のタイミングでの予約を希望されるお声」を完全に無視した変更となってしまっている点が残念です。

結果として、過去の記事では映画を月に1本くらい観るような人にお勧めできるクレジットカード、と紹介したものの、今の状況ではとてもお勧めできる状況とは言えません。

今回の変更で恩恵を受けている人は?

今回の変更で恩恵を受けている人がどのくらいいるのかは定かではありません。今回の変更によって、最初のエントリー時では映画観の場所や日時などを決める必要がなく、エントリーに通過した後に送られるメールの中にある「TCチケット番号」「TCチケット暗証番号」を使って、約5ヶ月間の間にインターネット上で予約する、という流れのようです。

このような利用フローの場合、メルカリやYahooオークションなどでTCチケットの出品が行われて換金しようとしている人が出てくるのではないか、と思います。実際、メルカリで「TOHOシネマズ TCチケット」などで検索すると多数の出品が確認できており、おおよそ1枚あたり1,400〜1,500円で取引されているようです。これらの人たちが、ラグジュアリーカードの特典経由で得たTCチケットを転売している、という確証はありませんが、一部にはそのような人もいるでしょう。

結果として、今回の変更で恩恵を受けているのは、TOHOシネマの無料映画特典を転売している人たちとなってしまいます。

まとめ

今回は2018年12月に変更が行われたラグジュアリーカードの特典の1つであるTOHOシネマの無料映画特典についてお話しました。インターネット上の口コミでも今回の変更は「改悪」と捕らえられているようです。

一方で、自分にとってのラグジュアリーカードは、映画が無料で見られることの重要性は高くなく、ステータス・カードとしての価値を重視して保有しています。とはいえ、制度変更前は何度も無料映画特典を使っていましたし、このサービスの改悪は非常に残念でなりません。

ステータス・カードと言えば、大本命はラグジュアリーカードではなく、アメリカン・エクスプレスのアメックス・プラチナカードです。自分は2017年10月ごろからアメックス・プラチナカードを保有しており、他の方をプラチナカード会員として招待することも可能です。もし「アメックス・プラチナカードが欲しい!」という方がございましたら、招待させていただきますので、お気軽にお問い合わせフォームからお問い合わせください。