陸マイラーであれば、急遽空いた予定に合わせて、貯めたマイルで海外旅行に行きたい、できればビジネスクラス以上で!と考えている方は多いと思います。しかしながら、ビジネスクラス以上の特典航空券はとにかく空席を探すのが一苦労だと思っていることも多いと思います。

そこでこの記事では、いくつかの条件の下で、ビジネスクラス特典航空券が取りやすい路線について調べてみたいと思います。

自分の現状

実は今勤めている会社を2017年5月末に退職します。5月いっぱいは有給休暇の消化のため、1ヶ月丸々予定がない状態が既に確定しており、この1ヶ月をどう過ごすかが現在の課題となります。

そして、ソラチカルートなどで貯めたマイルがようやく80,000マイルくらいに到達する(厳密にはソラチカルート以外に、楽天ポイントやAMEXポイントなどを無理やり集約して80,000マイルになる予定です)予定ということもあり、このマイルを使って5月は海外旅行をすることを計画しています。

しかしながら、現時点では楽天ポイントやAMEXポイントがANAへの交換途中であることや、行き先も決まっていないこともあり、まだ特典航空券を発券できておりません。おそらく出発まであと1ヶ月ちょっとしかないタイミングなので、特典航空券で発券可能なフライトも限られていると思いますが、調べてみます。

条件

この記事では、以下の条件でフライトを探すことにします。

  1. 必要となるマイル数には上限を決めない。
  2. 発着空港は「成田空港」または「羽田空港」とする。
  3. ANA特典航空券またはスターアライアンス特典航空券を利用する。つまり、乗り継ぎ便でもOK。
  4. 1人旅とする。
  5. 国際線フライト部分は全てビジネスクラスであること。
  6. 国内線フライト部分は普通席でもOK。
  7. 現時点で予約を確定させることができること(空席待ちはNG)。
  8. 期間は5月22日に出国し、26日に帰国するスケジュールを基本とし、出国日・帰国日ともに前後3日間の幅を持たせる。また現地での滞在を2〜4泊とする。
  9. 行き先は全空港を調べることは難しいので、ANAの空港検索で「主要な空港」に記載のある空港を対象にしますが、一部それ以外の空港も付け足しています。

条件1〜4は分かりやすいので解説不要かと思います。

条件5については、例えば東京〜シドニー間をビジネスクラスの特典航空券で検索してもフライトによっては、スターアライアンス特典航空券でオークランド経由のフライトがヒットすることがあり、さらに、東京〜オークランド間という約12時間がエコノミークラスで、オークランド〜シドニーの1.5時間がビジネスクラス、というフライトがヒットすることがあります。いくら無料の特典航空券とはいえ、ビジネスクラス分のマイルを支払ってこの仕打ちはイヤですよね。ということで、4の条件を入れています。とはいえ、フライトによっては、国内線乗り継ぎが必要になるケースも考えられます。そういった短距離便であれば気にならないと思いますので、国内線フライトについては普通席でもOK(条件6)としています。

また、旅行までの日数が迫った状態で、特典航空券を予約できるか、が今回の調査の重要ポイントなので、空席待ちは対象外とします(条件7)。

条件8は分かりにくいですが、旅行期間に幅を持たせながらも現実的な旅行期間になるように設定しています。当然ながら旅行期間を長くすれば、往復の特典航空券の空きを見つけやすくなります。しかし、旅行期間が長くなるということは、宿泊費が高額になる点や、お仕事の休みも長期間必要になります。逆に現地での滞在時間が短すぎると、旅行としての充実感が減ってしまいます。そんなわけで、1つの基準として条件7をつけました。簡単に言えば、1週間くらいの休暇を自由なタイミングで取れる状態になった時に、普通の旅行ができるフライトスケジュールかどうか、という条件です。

フライト検索

では、条件に合致するフライトを探してみましょう。

アメリカ

  • シアトル便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • サンフランシスコ便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • サンノゼ便は、往路のみ1日だけ空席があり予約ができそうですが、復路便は適切なものがありませんでした。ただし、復路はバンクーバー経由で、サンノゼ〜バンクーバーがビジネスクラス、バンクーバー〜成田がエコノミークラスのフライトは見つかりました。条件5に引っかかるのでNGです。
  • ロサンゼルス便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • シカゴ便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • ニューヨーク便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • ワシントンD.C.便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • ヒューストン便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • デンバー便は、今回の条件では「ご希望のクラスには空席または設定がありませんでした。」となりました。

アメリカ線は長距離ということもあってか、条件を満たすものは1つもありませんでした。

カナダ・メキシコ

  • バンクーバー便は、復路では2便の空席がありましたが、往路便では全て「空席待ち」となりました。
  • メキシコシティ便では、全ての条件を満たす便がなんとか1つだけ見つかりました。

カナダ・メキシコは、長距離で選択肢が少ないにも関わらず、競争が激しくないのか、メキシコシティ便であれば、今からでも予約することができそうです。

ハワイ

  • ホノルル便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。

さすがに特典航空券の人気路線ということだけあって、こんな直近で予約することは無理のようです。

ヨーロッパ

  • ロンドン便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • パリ便は、北京経由(中国国際航空を併用)やコペンハーゲン経由(スカンジナビア航空)、ワルシャワ経由(LOTポーランド航空)、ソウル経由(アシアナ航空)と色々なフライトスケジュールを組めそうです。ビジネスクラスなので、複数の航空会社・空港を使って、それぞれの違いを楽しむのも面白そうです。
  • フランクフルト便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • ミュンヘン便は、今回の条件では全て「空席待ち」となりました。
  • チューリッヒ便は、往路は関空並びに上海経由(関空〜上海はANA便、上海〜チューリッヒはスイスインターナショナルエアラインズ便)、復路はワルシャワ経由(チューリッヒ〜ワルシャワはスイスインターナショナルエアラインズ便またはLOTポーランド航空便、ワルシャワ〜東京はLOTポーランド航空便)になります。また、利用できる日程はいくつか候補がありますので、比較的スケジュールが組みやすいと思います。ただし、往路の上海では日を跨ぐフライトになります(上海着が17:25、上海発が翌09:30)。時間があるので、市内まで出て外灘から夜景を眺めるのもいいと思います。
  • ウィーン便は、フライトの候補は少ないですが、北京経由などを使うことで、今からでも発券できそうです。

ヨーロッパ便はANA以外の便を含むスターアライアンス特典になりますが、パリやチューリッヒ、ウィーンなどで今からでも予約が可能なようです。特にチューリッヒ便は様々な航空会社・経由駅を使うことができる上に上海で1泊できるので、バリエーションのある旅行ができると思います。

中東・アフリカ

中東・アフリカのセグメントには「主要な空港」に当たる空港がありませんが、個人的に一度は行ってみたい「ドバイ」「ドーハ」の2空港を調べてみました。

  • ドバイ便はムンバイ経由、バンコク経由、北京経由、シンガポール経由などの様々な選択肢が利用できそうです。また経由地を指定しなければ、ほぼ全日程でビジネスクラス特典航空券が利用できるようです。
  • ドーハ便は往路は日程は限られますが往路はなんとかビジネスクラス特典航空券が空いていますが、復路便が難しいようです。ドーハからフランクフルトとデュッセルドルフを経由する便が出てきますが、デュッセルドルフ〜東京区間の約11時間がどうしてもエコノミーになってしまうようです。これが条件に当てはまらないのでNGとなります。

中国・香港・マカオ・韓国・台湾

  • 中国本土(上海、北京、広州、大連、青島、厦門、杭州、瀋陽、成都、武漢)については、行き先によって候補フライトの数に差がありますが、どの行き先も条件を満たしたフライトを今からでも予約することができます。
  • 香港便は、往路・復路共に直行便が色々なスケジュールで今から予約可能です。
  • ソウル便は、往路・復路共に直行便が色々なスケジュールで今から予約可能です。
  • 台北便は、復路便が中国経由などになりそうですが、往路・復路共に今からでも予約可能です。

中国・香港・韓国・台湾エリアであれば、近場ということもあり、ビジネスクラス特典航空券を今からでも予約することができるようです。とはいえ、どの区間もフライト時間は短いので、ビジネスクラスに搭乗するメリットは少なさそうです。

東南アジア・南アジア

  • シンガポール便は、スケジュールがいくつか限られる部分がありますが、今からでも十分予約が可能です。
  • デリー便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • ムンバイ便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • ジャカルタ便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • バンコク便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • ホーチミンシティ便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • ハノイ便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • マニラ便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • クアラルンプール便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • ヤンゴン便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。
  • プノンペン便は、ほとんどの日程で空席があるようで、今からでも十分予約が可能です。

オセアニア・ミクロネシア

  • シドニー便は、いくつか日程は限られてきますが、今からでもギリギリ予約が可能なようです。

まとめ

今回の条件を下に調べた結果では、アメリカ方面(カナダ、メキシコ、ハワイ含む)は直近のビジネスクラス特典航空券を予約するのは難しそうであることが分かりました。

ヨーロッパ方面については、行き先によっては今からでもビジネスクラス特典航空券の発券は可能ですが、直行便の予約は難しく北京・上海やヨーロッパ内の別空港で乗り継ぐ必要がありました。

中東方面については、ドバイであれば様々な航空会社が乗り入れていることもあってか、様々な選択肢から選んで予約することができます。

中国・香港・マカオ・韓国・台湾については、どれも近場であることから、様々なスケジュールで予約することができます。とはいえ、この区間は長くてもフライト時間が4〜5時間程度であり、さらに深夜便ではなく日中の便が多いので、わざわざビジネスクラスに搭乗するメリットがなさそうです。

東南アジアや南アジアについても比較的近場であることからか、様々なスケジュールで予約することができます。

オセアニア(シドニー)になってくると、スケジュールを選ぶ必要がありますが、ビジネスクラス特典航空券を予約することができますし、日本からも距離が少しあり、フライト時間が長いことや深夜便になってくることからも、ビジネスクラスの必要性が出てきます。もしかしたら、これから寒くなるシーズンオフということも影響しているかもしれません。

おそらく、2017年5月の旅行では、東南アジアまたはシドニーに行くことになりそうです。ヨーロッパやドバイも行きたいですが、マイルが足りないので・・・。