2020年1月の下旬ごろから日本でもコロナウィルスに関するニュースが連日報道されています。日本での警戒レベルも高まってきたことを受け、航空会社や鉄道でもキャンセルに対する対応が始まっています。

本記事では、コロナウィルスによるANA・JAL・JRの3社の対応をみていきたいと思います。

ANAの対応

国内線航空券

ANA国内線では、2月28日(金)から4月5日(日)において、国内線航空券の変更・払い戻しを自由にできるような処置が行われています。通常であれば、予約クラスによっては、変更不可であったり、変更に高額な手数料が必要なものも存在します。しかしながら、そのような予約クラスであったとしても、対象搭乗日であれば無償でキャンセルすることができます。

なお、このような状況のため、コールセンターには電話がつながりにくい状態になっています。払い戻しは、搭乗日から10日間可能なため、無理にいますぐ電話して確認しなければならない、というわけではありません。

また、1点注意点として、ANAではなく旅行会社などで航空券を購入している場合は、扱いが異なる可能性があるため、購入元の旅行会社に対応を確認する必要があります。

対象をまとめると、

  • ANAで購入した航空券全て
  • ANAのマイル特典による特典航空券
  • ANAの国内ツアーで予約したツアー航空券

ただし、旅行会社などANA以外で購入した航空券は、購入元に確認が必要。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う国内線航空券の特別対応について

国際線航空券

以下は、特典航空券を含む、ANAでの購入分が対象となります。旅行会社や他の航空会社で購入したANA運航便などについては、購入元に問い合わせる必要があります。

また、全地域に置いて、払い戻しは、発券日から1年30日以内であればいつでも可能なため、急ぐ必要はなさそうです。

新型コロナウィルスによる肺炎の発生に伴う国際航空券の特別対応について

日本発着全路線

2020年2月28日までに発券し、2月28日から4月5日までの搭乗分について、「手数料なしでの払い戻し」「6月30日までの期間内での1回のみの搭乗日変更」のどちらかが可能となっています。

中国発着全路線(香港・マカオ含む)

2020年2月28日までに発券し、4月30日までの搭乗分について、「手数料なしでの払い戻し」「6月30日までの期間内での1回のみの搭乗日変更」のどちらかが可能となっています。対象となる搭乗便について、武漢発着便を含む旅程の場合1月21日以降、武漢以外の中国本土発着便を含む旅程の場合1月24日以降、香港・マカオ発着便を含む旅程の場合1月30日となっています。

タイ発日本行き路線

2020年2月26日までに発券し、2月21日から4月30日までの搭乗分について、「手数料なしでの払い戻し」「6月30日までの期間内での1回のみの搭乗日変更」のどちらかが可能となっています。

台湾発日本行き路線

2020年2月26日までに発券し、2月26日から4月30日までの搭乗分について、「手数料なしでの払い戻し」「6月30日までの期間内での1回のみの搭乗日変更」のどちらかが可能となっています。

韓国発日本行き路線

2020年3月6日までに発券し、2月26日から4月30日までの搭乗分について、「手数料なしでの払い戻し」「6月30日までの期間内での1回のみの搭乗日変更」のどちらかが可能となっています。

イタリア発日本行き路線

2020年3月9日までに発券し、3月1日から4月30日までの搭乗分について、「手数料なしでの払い戻し」「6月30日までの期間内での1回のみの搭乗日変更」のどちらかが可能となっています。

インド発日本行き路線

2020年3月6日までに発券し、2月28日から4月30日までの搭乗分について、「手数料なしでの払い戻し」「6月30日までの期間内での1回のみの搭乗日変更」のどちらかが可能となっています。

JALの対応

国内線航空券

JAL国内線では、2月28日(金)から4月5日(日)において、国内線航空券の変更・払い戻しを自由にできるような処置が行われています。通常であれば、予約クラスによっては、変更不可であったり、変更に高額な手数料が必要なものも存在します。しかしながら、そのような予約クラスであったとしても、対象搭乗日であれば無償でキャンセルすることができます。

なお、このような状況のため、コールセンターには電話がつながりにくい状態になっています。払い戻しは、期間内であれば便出発後出会っても可能なため、無理にいますぐ電話して確認しなければならない、というわけではありません。

また、2点注意点があります。

  • JALではなく旅行会社などで航空券を購入している場合は、扱いが異なる可能性があるため、購入元の旅行会社に対応を確認する必要があります。
  • 海外地区で購入した国内線区間については、国際線扱いのためこの特別対応とは別の対応となります。

対象をまとめると、

  • JALで購入した航空券全て
  • JALのマイル特典による特典航空券
  • JALの国内ツアーで予約したツアー航空券

ただし、旅行会社などJAL以外で購入した航空券は、購入元に確認が必要。

新型コロナウィルス拡大に伴う国内線航空券の特別対応について(2020年2月28日更新)

国際線航空券

国際線航空券についてはJALの場合は、中国便か否かで対応が異なるようです。

中国便については、2月27日までに発券し、1月24日〜4月20日に搭乗予定の航空券については、予約クラスに関わらず航空券の払い戻しや変更を無料で行うことが可能です。対象は、中国本土だけでなく、香港・マカオも対象となっており、中国東方航空や中国南方航空、厦門航空、上海航空、キャセイパシフィック・ドラゴン航空が運行するコードシェア便についても同様の対応となります。

中国便以外については、2月28日までに発券し2月28日から4月5日までに搭乗予定の日本発着の全便の航空券については、予約クラスに関わらず航空券の払い戻しや変更を無料で行うことが可能です。

新型コロナウィルス拡大に伴う国際線航空券の取り扱いについて(2020年2月28日更新)

JRの対応

JR各社では、

  • 外務省による新型コロナウィルスに関する渡航中止勧告または退避勧告の発出を事由にご旅行を見合わせるお客様
  • 新型コロナウィルスの罹患に伴い、ご旅行を見合わせるお客さま
  • 新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的にイベント等が中止、延期又は規模縮小等が決定したことを事由に、ご旅行を見合わせるお客さま
  • 新型コロナウイルスへの感染防止を事由としてご旅行を見合わせるお客さま

を対象に、乗車券類(普通乗車券、特急券、グリーン券、指定席券、各種ツアー切符など)を無手数料で払い戻しすることができます。えきねっと予約や新幹線eチケット、モバイルSuica特急券、エクスプレス予約なども対象となります。

また、JRの場合通学している学校が休校となった場合に、1ヶ月単位で通学定期券の払い戻しを受けることも可能となります。

JR東日本・新型コロナウィルス発生に伴うきっぷの取り扱いについて

各社の対応まとめ

基本的にANA・JAL・JR共に外務省の渡航中止勧告または退避勧告を受けて、柔軟な対応を行っているようです。JRについては、払い戻しのタイミングの記載がないため、いつまでに払い戻し処理を行えば良いのか、これだけではわかりません。しかし、ANA・JALでは搭乗便の出発後であっても手数料なしで払い戻しを行うことができます。そのため、旅行の中止を決めた場合であっても、慌てて払い戻しを行う必要はありません。いつまでに払い戻しを行えば良いかの確認を行った上で、ギリギリまで対応を遅らせるのが良いかと思います。場合によっては、今後の終息状況によっては払い戻し(キャンセル)ではなく便変更にしてしまった方が良い可能性も十分にあり得るからです。