2021年10月中旬、楽天とマリオットが戦略的提携を行うことが発表されました。当初は、まだその具体的中身については言及されていませんでしたが、11月9日にその概要が発表されたため、その内容をみていきたいと思います。

今回発表された内容は、一部のホテルでのテスト導入を実施中というステータスになり、テスト導入の結果をみて、内容が変更になる可能性も十分に考えられますので、今後の情報も引き続きウォッチする必要があります。

楽天から発表されたプログラム内容

楽天から発表されたプログラム内容は、楽天トラベル内のページ楽天トラベルトップ | Marriott Bonvoy®|メンバーシッププログラムから確認することができます。

Marriott Bonvoy新規入会キャンペーン

Marriott Bonvoyの会員ではない、楽天シルバー会員以上の方が、2022年2月28日までにMarriott Bonvoyに入会すると、新規入会キャンペーンが適用されます。

新規入会キャンペーンでは、初回予約時に

  • 初回予約料金 最大35%オフ
  • 初回予約時の館内飲食 20%オフ

の特典を受けることができます。楽天のレギュラー会員はこの特典を受けることができないですが、シルバー会員の条件は「過去6ヶ月で200ポイント以上を獲得し、かつ2回以上のポイント獲得」となっており、ハードルは低いので、このキャンペーンの特典を受けるためにシルバー会員を獲得するのも良いでしょう。

また、初回予約以降も利用できる特典として、入会キャンペーン期間中は

  • ウェルカムアメニティ
  • レイトチェックアウト

の特典も利用することができます。Marriott Bonvoyのエリート会員向けに提供されている「ウェルカムギフト」ではお菓子が提供されることが多いですが、「ウェルカム ギフト 」ではなく、「ウェルカム アメニティ 」と書かれているので、別の特典となるかもしれません。

レイトチェックアウトについては、具体的に何時までチェックアウトを伸ばすことができるか言及されていないことから、Marriott Bonvoyのシルバーエリート相当の「優先レイトチェックアウト」になるのではないでしょうか。

恒常的に得られる特典

楽天会員が楽天トラベルからマリオットホテルを予約した時に得られる恒常的な特典として、

  • マリオット会員料金での宿泊
  • 客室での無料WiFiの利用
  • モバイルチェックイン
  • 楽天ポイントだけでなく、Bonvoyポイントの獲得

を得ることができます。

個人的には、楽天の会員ステータスに応じてMarriott Bonvoyのエリートステータスが割り振られたらいいな、と思っていましたが、そのようなレベルでの提携には至っていないようです。

テストプログラムでの対象ホテル

メンバーシッププログラムの詳細ページの冒頭にある「お知らせ」では、

現在一部対象ホテルでのテスト導入を実施中です。入会されると、テスト期間中の予約時に表示される割引や特典をご利用いただけます。
テスト期間中に入会されても、テスト期間を過ぎると正式なリリースまでは予約における割引や特典をご利用いただけません。予めご了承ください。
正式なリリースが決まりましたら、改めてアナウンスさせていただきます。
テスト期間:2021/11/08 10:00 ~ 2021/11/12 17:30

という記載があります。テスト期間はわずか5日間となっており、このテスト結果を元に正式リリース時の特典の変更などを加えるものと思われます。

また、対象ホテルについても、テストプログラムでは、「一部対象ホテル」に限定されています。

対象となっているホテルは、

  • シェラトン都ホテル東京
  • W大阪
  • ザ・リッツ・カールトン京都
  • ウェスティンホテル東京

の4ホテルとなっています。マリオットホテルは全国に多数存在しますが、その中で、東京・関西圏からそれぞれ2ホテルずつ、基本的にはラグジュアリー・ブランドに相当するホテルが選出されました。本ブログでも、2020年3月にシェラトン都ホテル東京に宿泊した時の様子をプラチナエリートによるシェラトン都ホテル東京の宿泊記に残しています。

このうち、「シェラトン都ホテル東京」は「初回予約料金 最大35%オフ」「初回予約時の館内飲食 20%オフ」の2つの特典のみが対象となっている点に注意しましょう。

テストプログラムとして考えるのであれば、ホテルランクについては様々なランクでテストしてみても良かったのではないかと思います。

まとめ

戦略的提携を行うことの発表が行われてから、ちょうど1ヶ月経ち、その提携内容が公表されました。公表された内容からすると、楽天ユーザーのメリットがたくさんあることが分かり、マリオットユーザー向けのメリットはありませんでした。

今後もしかしたら、マリオット会員向けのメリットも訴求されるかもしれませんが、マリオットユーザーにとっては落胆が残る結果となりそうです。