11月に、島根に旅行に行ってきました。行きは、ANAマイラーらしく出雲空港ではなく米子空港を利用し、帰りは一度乗ってみたかった寝台特急「サンライズ出雲」に乗車しました。

ANAの飛行機に乗ることとサンライズ出雲に乗ること以外の目的はなく、土曜日の昼に羽田を発ち米子入りした後、松江で宿泊し、翌日の昼に出雲まで移動し、出雲大社近辺の観光をした後、出雲駅から出るサンライズ出雲(A寝台デラックス)に乗り、翌朝(月曜)東京駅に到着し、そのまま出社する、というプランでした。

この記事ではその中の、米子空港に到着後に利用した米子空港のカードラウンジについて紹介します。

米子空港ってどんなところ?

米子空港は、鳥取県と島根県の県境の鳥取県側に位置している空港 になります。JR米子駅からは、境港に繋がる「JR境線」で北上する途中にある「米子空港駅」を使う形になります。また米子空港は、航空自衛隊の美保基地と滑走路を共用しているため、タイミングによっては、航空自衛隊美保基地のC-1、C-2輸送機やT-400練習機の離着陸を見ることができます。

島根県の県庁所在地である松江市からは、出雲空港・米子空港共に同じくらいの距離に位置しており、松江市に住む方が東京に移動する際によく使われる空港のようです。逆に、鳥取県の県庁所在地や鳥取砂丘のある鳥取市からは車で2時間ほどかかるため、鳥取市内に住む方は米子空港ではなく、鳥取市にある鳥取空港をよく使うようです。

米子空港からは、定期就航路線として、東京(ANA便)、ソウル(エアソウル便)、香港(香港航空)の3路線が運航されています。東京だけでなく、ソウルや香港といった国際線も就航している点が特徴的です。また、ソウルについては、所要時間が約90分となっており、東京までの80分とほとんど変わらない時間で行くことが可能です。

米子空港の空港設備

米子空港に就航している航空会社は、ANA、エアソウル、香港航空の3つのみとなっています。このうちエアソウル、香港航空の2社は合わせて週8便のみに対し、ANAが週42便(全て羽田行き)なので、利用者のほとんどが羽田に向かう(もしくは羽田を経由してどこかに向かう)ことになる空港です。そのような空港なので、空港設備もその出発便数に応じた規模であり、実際、そのターミナルは国内線・国際線の共用ターミナルであり、そのターミナルは端から端まで100メートル程度しかありません。

では、チェックイン・到着フロア、出発フロアごとに空港設備を見ていきたいと思います。

チェックイン、到着フロア

1階にある到着フロアには、到着時に山陰の情報を得るのに最適なインフォメーションセンター(国内案内、国際案内)であったり、コンビニ、コインロッカーなどがあります。また、ここから市街地に向かうためのバスに乗ることも可能です。こじんまりとした空港なので、米子空港に到着し降機した後、3〜4分程度でバスに乗ることも十分可能な距離関係となっています。

出発フロア

2階の出発フロアには、非制限エリアにANA FESTAなどのお土産を買うことができるお店(免税店含む)や、飲食店、ラウンジなどがあります。制限エリアの中には国内線の場合は待合室程度しかありません。ラウンジが制限エリア内にはなく、非制限エリアのみ、という点にだけ注意したいですが、下記の理由から、保安検査通過時間のギリギリまでラウンジでゆっくりしても問題ないのではないかな、と思います。

  • 地方空港で利用者自体が少ない
  • 保安検査場から搭乗口が1〜2分程度
  • ラウンジから保安検査場も2〜3分程度
  • 保安検査場が混み合っていたとしても、そこに並んでいる人はほぼ全員同じ便に搭乗する人たち

特に最後の「保安検査場が混み合っていたとしても、そこに並んでいる人はほぼ全員同じ便に搭乗する人たち」というのは大きいかな、と思います。

米子空港のカードラウンジ「ラウンジ大山」

ラウンジの場所

ラウンジは、出発フロア(2階)の一番端に位置しています。端とはいえ、もう一方の端まで100メートル程度の距離なので、そう遠くはありません。保安検査場までは2〜3分を見ておけば十分です。

ラウンジの入り口付近には、別名 米子鬼太郎空港 の名を表しているかのように、鬼太郎関連の妖怪が鎮座してお出迎えしてくれます。

ラウンジの名前になっている「大山」は「だいせん」と読み、米子空港から40kmくらいの位置にある山陰地方では比較的有名な山の名前のようです。

ラウンジの利用条件

ラウンジの利用条件は、一般的なクレジットカード・ラウンジと同じとなっています。当日の航空機をご利用で、提携しているクレジットカードのゴールドカードを持っていれば無料で利用可能です。該当のクレジットカードを保有していなくても、大人(12歳以上)が900円、小人(3〜11歳)が450円で利用可能です。

米子空港のWebページから対象のクレジットカードを転記してきました。

  • JCBカード(ザ・クラス、プラチナ、ゴールド・ザ・プレミア、ゴールド)
  • VISAカード(VISAプラチナカード、ゴールドカード)
  • Masterオムニカードグループ(ゴールドカード)
  • NICOSゴールドカード
  • UFJ(ゴールドカード、ヤングゴールドカード)
  • TS UBIC(レクサスカード、ゴールドカード)
  • LIFE(ゴールドカード)
  • ダイナースクラブカード
  • DCカード(ゴールドカード)
  • 楽天カード(プレミアムカード、ブラックカード)
  • アメリカン・エクスプレス・カード
  • UC(ゴールドカード、ヤングゴールドカード)
  • ジャックスカード(ゴールドカード)
  • エムアイカード(プラチナカード、ゴールドカード)

自分は、アメリカン・エクスプレス・カードのプラチナカードを利用して、無料で利用しました。

特筆すべきポイントとしては、米子空港からの出発便を利用するときだけでなく、米子空港に到着した便を利用した人でもラウンジを利用可能な点 です(今回、自分は米子空港への到着便への搭乗客としてラウンジを利用させていただきました)。市街地にバスで向かう場合は、空港に到着後、そのままバスターミナルに向かうケースが多いですが、米子空港で誰かと待合わせをするようなケースであれば、待ち合わせまでの空き時間をラウンジ大山で過ごすのはいい選択肢かと思います。

ラウンジの設備

ラウンジの設備としては、無料で使えるパソコン2台、無料のソフトドリンク、有料のアルコール飲料、スマートフォンなどの充電器(無料)、Wi-Fi、喫煙ブース、通話ブースなどがあります。電源の使える座席もあるので、スマートフォン以外にパソコンで作業をすることも問題ありません。

また、雑誌、新聞は通常のラウンジ通り備えていますが、「名探偵コナン」などの鳥取県出身の作家である漫画が置かれたコミックコーナーがある点は面白い点です。

窓からの景色については少し残念です。空港のラウンジではあるものの、位置しているのは非制限エリアであり、窓から見える景色は駐機場ではなく駐車場、窓から見れるのは飛行機ではなく、たくさんの自動車と、味気ない景色となります。

シャワールームはないため、シャワーを浴びてから飛行機に乗りたい、という場合には空港に来る前の市街地の温泉などを利用する形になります。とはいえ、就航している路線・時間帯的に、シャワーの必要性は低いと思います。

ラウンジの利用状況

ラウンジの利用状況ですが、自分がラウンジに入室した時には数名ほどの先客がいました。しかし、その先客も自分の乗ってきた機体の引き返し便(もしくは、その少しあとの香港便)に乗る方のようで、すぐにラウンジを後にしていました。また、羽田からの到着便で利用していたような感じの人は他には1人もいませんでした。

結果として、50名ほどの人が入ることができるラウンジスペースに1時間程度滞在したにも関わらず、その間にラウンジを利用していたのは3〜4人ほどでありかつ、10〜15分程度の利用だったようで、ラウンジスペースをほぼ独り占めすることができました。

まとめ

米子空港のクレジットカード・ラウンジである「ラウンジ DAISEN」について紹介しました。地方空港で小規模な空港なため、ANAラウンジは存在せず、制限エリア内には利用可能なラウンジは存在しません。しかしながら、この規模の空港であれば、無理に制限エリア内にラウンジを作る必要はなく、逆に非制限エリアにラウンジを置くことで、出発時だけでなく到着時にも利用可能になるというメリットがあることを痛感しました。