2018年12月末に、ユナイテッド航空が行ったバイマイル・キャンペーン(85%増量キャンペーン)に便乗して、ユナイテッド航空のマイルを68,450マイル購入しました。金額にすると税込で158,300円と年末の高い買い物でした。

今回は、その時に購入した約68,000マイルのうち、5,000マイルを使って、ANA国内線の航空券を発券したので、その内容について書いてみたいと思います。

ユナイテッド航空のマイルでANAになぜ乗れる?

航空会社は、利用客の利便性を高めるために世界各地のその他の航空会社と提携して運航するケースが多くあります。この提携方法は、1航空会社ごとに提携することも可能ですが、「アライアンス」と呼ばれる提携グループに加盟する方法が主流です。この提携グループは現在3つ存在し、その中で最も大きい提携グループを「スターアライアンス」と呼びます。この「スターアライアンス」には、ANAのほかユナイテッド航空やタイ航空、シンガポール航空などが加盟しています。ANAとユナイテッド航空は、アライアンスが同じであるため、 ユナイテッド航空で貯めたマイルでANAの航空券を予約する ことが可能になります。同様に、タイ航空のマイルやシンガポール航空のマイルを使って、ANAの航空券を予約することも可能です。

ユナイテッドマイル利用日本国内線航空券の特徴

必要マイル数が少なく、柔軟な経路が組める

ユナイテッド航空のマイルを使って、ANAの日本国内線航空券を発券すると、必要なマイル数は、

出発地〜到着地のマイル数 片道の発券に必要なマイル
800マイル以下 5,000マイル
800マイル以上 8,000マイル

となっています。ANAのマイルを使って予約した場合は、必要なマイル数は、

シーズン 必要マイル数
ローシーズン 5,000マイル
レギュラーシーズン 6,000マイル
ハイシーズン 7,500マイル

のようになります。800マイル以上の距離(東京からだと、沖縄の離島が該当)に行く場合は、ANAのマイルを使ったほうが少なくて済みますが、それ以外の場合は、ユナイテッド航空のマイルを使った方が少ないマイルで済ませることができます。

さらに、ユナイテッド航空のマイルを使った場合は、 出発地と(最終)到着地の距離によって必要マイルが決まり、総所要時間が24時間以内であれば、日をまたぐ乗り継ぎをしてもOK という特徴があります。

具体的には、東京から千歳に行く(800マイル以下)のに、途中で沖縄を経由し、さらに経由地の沖縄で1泊するような旅程 もたったの片道5,000マイルで組めてしまいます。ANAで同じ旅程を組もうとすると、2つに分けてチケットを発券する必要があるので、ローシーズンであっても片道だけで10,000マイルが必要になります。

このように、使い方によっては少ないマイル数で柔軟な旅程を組むことが可能なことが、ユナイテッドマイルの特徴の1つです。

譲渡制限がなく、友人の特典航空券も発券可能

ANAやJALのマイルの場合、自身もしくは2親等以内の家族で利用するしかありません。しかし、ユナイテッド航空のマイルは、譲渡に対する制限がないので、友人や職場の人、彼氏・彼女に対して特典航空券を発券することが可能 です。「せっかくマイルで旅行に行けるといっても、友人がマイルを持っていなくて、一緒に付いてきてくれない」という状況であれば、いっそのこと、自身が貯めたマイルを使って友人を旅行に招待することだってできてしまいます。

今回の予約に関して

今回の予約の制約条件

バイマイルした約68,000マイルを効率よく使っていくのが目的で、ユナイテッド航空の日本国内線特典航空券発券時の特徴をふんだんに利用した予約を考えています。そのため、制約条件としては

  • 出発地は、羽田空港または成田空港(自宅からはどちらも同程度の距離のため)
  • 到着地は、東京駅や上野駅に新幹線で手軽に移動できる場所(帰路は、マイル節約のため飛行機ではなく新幹線を利用するため)
  • 出発地と到着地の間に、経由地を1つ以上挟み、できるだけ長時間経由地で滞在する

を考えました。ユナイテッド航空の特典航空券の性質をうまく利用した制約条件になっています。1つ目は、条件としてはそんなに厳しくありません。2つ目の条件を考えた時にでてきた候補が「仙台」「名古屋」の2箇所になります。「名古屋」は実家からも近いことがあり、優先順位は「仙台」→「名古屋」→「その他地域」となりました。

実際の検索・予約方法

実際に、チケットを取るために、フライトを検索します。今回は、ユナイテッド航空のマイルを使って航空券を発券するので、ANAのウェブサイトではなく、ユナイテッド航空のウェブサイトからフライトを検索します。

まずは、ユナイテッド航空のウェブサイトを開き、自分のアカウントでログインしトップページを開きます。その後、トップページ左半分にある「フライト検索」を使って検索します。この時、下の赤枠
で囲った 「特典旅行予約」のチェックをする のを忘れないようにしましょう。「出発地」「到着地」の指定は、日本の地名をローマ字で入力すれば、候補が出るのでそこから選ぶ形になります。下の図は、「出発地」に「Tokyo」と入力した時のものとなります。

検索結果は以下のような形になります。赤枠部分を使って、「直行便を除外する」「所要時間の降順で表示する」「経由便の乗り継ぎ空港を指定する」などの高度な検索を行うことが可能です。各フライト候補の経由地点はこの図からは確認できないですが、各フライト行の「詳細」の部分をクリックすると、その詳細を見ることができるようになっています。

ユナイテッド航空の特典航空券を日本国内線で利用する場合は、「出発時刻と、最終目的地への到着時刻が24時間以内」のような制限があったり、「候補として表示されたフライト以外は利用することができない」などの制限がありますが、出発地・到着地の選び方によってはここに100近くの候補が表示されることもあります。

実際に予約したスケジュール

今回、最終的に予約したフライトは、羽田空港発・仙台空港行き(福岡空港経由)になります。具体的なスケジュールは、

  • 15:45 羽田空港発、17:45 福岡空港着
  • 翌日10:25 福岡空港発、12:05 仙台空港着

となりました。お昼過ぎくらいの時間帯に羽田空港を出発し、夕方に福岡空港に着いた後、福岡市内の観光と宿泊を行った後、翌日朝に福岡空港を出発し、昼頃に仙台空港に到着するスケジュールです。仙台空港に到着後は、電車にて仙台市内に向かい、仙台の観光をした後、夕方〜夜ごろに新幹線で東京に戻ってきます。福岡は、空港〜市内がとても近いことで有名で、今回のような短期滞在でも時間を無駄にすることなく楽しむことができる街となっています。

注意したいトラップ

名古屋を指定するときは注意

出発地や到着地に「名古屋国際空港(セントレア)」を指定したい時に、「Nagoya」と入れて検索すると思いますが、この時「Nagoya, JP(NGO)」「Nagoya, JP(NGY)」の2つが候補として表示されます。このうち、「Nagoya, JP(NGY) 」を指定すると、検索されるルートは1つも見つかりません。ここは、「NGY」ではなく「NGO」の方の名古屋を指定する必要があります(セントレアの空港コードは、NGYではなくNGOになります)。

もしかしたら、他にも同様の事象が発生する可能性がありますので、出発地・到着地の候補が複数表示された時は注意するようにしましょう。

3週間以内の予約は直前発券手数料が別途必要

現在、ユナイテッド航空のマイルを使えば、ANAの国内線航空券を当日でも発券することが可能です。しかしながら、3週間以内の航空券を予約しようとすると、本来の必要マイルに加えて、別途直前発券手数料が必要となります。

必要な手数料は、ユナイテッド航空マイレージプラスの会員ランクによって変わりますが、日本人の場合は多くのケースで75USドル必要である、と考えておく必要があります。

会員ランク 直前発券手数料
1K 無料
グローバルサービス 無料
プレミアプラチナ 無料
プレミアゴールド 25USドル
プレミアシルバー 50USドル
一般会員 75USドル

また、直前発券手数料だけでなく、「コールセンターでの予約時の発券手数料」や「変更手数料」「キャンセル手数料」などもケースに応じて必要になるので、注意が必要です。

ウェブサイト上で座席指定は行えない

ユナイテッド航空のマイルを使って予約するANA国内線航空券は、ウェブサイト上では座席指定を行うことができません。

座席指定を行うには、

  1. ANAの予約番号を取得する
  2. ANA国際線デスクに電話し、変更してもらう

というステップを踏む必要があります。注意すべきポイントは、同じ予約・同じフライトであっても、ユナイテッド航空の予約番号とANAの予約番号は異なっているという点と、座席指定に必要な予約番号はANAの予約番号であることです。

ユナイテッド航空のマイルを使って日本の国内線特典航空券を発券すると、半角英数6文字のユナイテッド航空の予約番号が割り振られます。この6文字の予約番号を使って、ANAのウェブサイトの「予約確認>国際線航空券>提携航空会社特典航空券 予約の確認・変更」で予約を検索します。該当フライトの所に割り振られている英数6文字がANAの予約番号になります。あとは、このANAの予約番号を使って、ANA国際線デスクに電話をかけて、座席変更をお願いする形になります。

ここで電話する先は、ANA国内線デスクではなく、国際線デスク になるので注意しましょう。

まとめ

今回は、セールで購入したユナイテッド航空のマイルを使って、効果的な特典航空券の発券を考えてみました。2019年は似たようなルートのフライトを多数予約して、フライトライフを楽しみたいと思います。