コロナウィルスの影響で需要が激減した航空会社ですが、その需要の激減に応じて、国内線・国際線共に運休となったフライトが多数存在します。

前回の調査では、ANAの2020年04月の国内線の運休情報の調査と、ANAの2020年04月の国際線の運休情報の調査をお届けしました。

その後、日本全域での1ヶ月に渡る緊急事態宣言が発令され、また5月に入りその緊急事態宣言がさらに1ヶ月延長され、現時点で5月末までの緊急事態宣言下になりました。

今回は、前回の調査に引き続き、2020年05月におけるANAの国内線の運休情報を調査したいと思います。

本来の運航予定

まずは本来ANAが運航予定であった国内線についてです。今回は、ANAのWebサイトにあるANA時刻表 2020.3.29 〜 2020.6.30に記載されている全ての国内線フライトを抽出しました。PDFからの抽出のため、手間がかかりましたが、Pythonを駆使してリストを作成しました。その数はなんと1,090フライトとなりました。日本の国内線はANAだけで毎日1,111フライトも飛んでいることになります。JALやスカイマーク、スターフライヤー、その他LCC航空会社なども含めると恐らく毎日3,000便近くのフライトが日本の国内線として活躍しているようです。

2020年05月の運休状況

今回の国内線の運休状況については、ANAのWebサイトの新型コロナウイルスの影響に伴う路線・便数計画の一部変更についてにそのリストが記載されています。このリストをみると、たくさんの便が運休になっていたり、同じ便であっても期間中ずっと運休になっているとは限らず、日付によって運休になっていたり運休になっていなかったりとするようです。

全部で、1,111フライトある中で、最も運休が多い日は、ゴールデンウィーク期間中の5月4日でその運休数は746フライト、5月全体でも1日あたり平均700フライトが運休となっています。4月の調査を行った時点では、国内線の運休割合は11%程度であったため、この1ヶ月で国内線にも運休が大きく広がった形となります。恐らく、日本全域における緊急事態宣言の影響と言えるでしょう。

本来の運航予定と運休状況を一緒に見ると

本来の運航予定と、最も運休の多い5月4日の運休状況を合わせてみると、以下のようになります。この一覧のうち、グレーになった行が運休となったフライトとなります。5月4日に運休となったのは、全部で742フライトであり、全体の67%にあたるフライトが運休となったようです。

緊急事態宣言の結果だと思われますが、東京・大阪便や、東京・新千歳便については、通常時であれば毎日10〜15往復の運航が行われているのですが、5月4日についてはわずか1日2往復のみの運航となっています。

また、ゴールデンウィーク期間中の来島を我慢するように呼びかけていた沖縄について、通常であれば1日70フライトが到着するのですが、この5月4日についてはわずか26フライトとなりました。

まとめ

今回は、コロナウィルスの結果、ANAの国内線フライトがどのくらいの規模で運休となっているのかを調査しました。運休状況については、前回3月末に調査したときと比較すると、大幅に運休が増えており、航空会社の存続にも関わる状況になってきたと言えるでしょう。