コロナウィルスの影響で需要が激減した航空会社ですが、その需要の激減に応じて、国内線・国際線共に運休となったフライトが多数存在します。

過去の調査では、ANAの2020年04月の国内線の運休情報の調査と、ANAの2020年04月の国際線の運休情報の調査、そしてANAの2020年5月の国内線の運休情報の調査をお届けしました。

その後、約2ヶ月間に渡って行われた緊急事態宣言が解除されたこのタイミングでの国内線の運休情報を調査したいと思います。

本来の運航予定

まずは本来ANAが運航予定であった国内線についてです。今回は、ANAのWebサイトにあるANA時刻表 2020.3.29 〜 2020.6.30に記載されている全ての国内線フライトを抽出しました。PDFからの抽出のため、手間がかかりましたが、Pythonを駆使してリストを作成しました。その数はなんと1,090フライトとなりました。日本の国内線はANAだけで毎日1,111フライトも飛んでいることになります。JALやスカイマーク、スターフライヤー、その他LCC航空会社なども含めると恐らく毎日3,000便近くのフライトが日本の国内線として活躍しているようです。

2020年05月の運休状況のサマリー

詳細は、前回の記事ANAの2020年5月の国内線の運休情報の調査をご覧いただきたいですが、サマリーとしては、全体の約67%のフライトがキャンセルとなっていました。1日1,111フライト中平均で700フライトが運休ということで、壊滅的な状況となっていました。

2020年06月の運休状況

今回の国内線の運休状況については、ANAのWebサイトの新型コロナウイルスの影響に伴う路線・便数計画の一部変更についてにそのリストが記載されています。このリストをみると、今回も多くの便が運休になっているように感じます。

実際に、一覧化してみたところ、全部で、1,111フライトある中で、最も運休が多い日は、6月9日のその運休数は436フライトとなっていました。逆に最も運休が少ないのは、月末あたりで348フライトとなっています。平均すると1日あたりの運休数は389フライトとなっており、5月の700フライトと比べると、多くのフライトが運航を再開しているようです。運休率で見ると、先月の67%から35%に下がりました。

本来の運航予定と運休状況を一緒に見ると

本来の運航予定と、最も運休の多い6月9日の運休状況を合わせてみると、以下のようになります。この一覧のうち、グレーになった行が運休となったフライトとなります。6月9日に運休となったのは、全部で742フライトであり、全体の67%にあたるフライトが運休となったようです。

東京発着の便がまだ運休となっているフライトが比較的多いようですが、それ以外のフライトは多くが再開となっています。

また、これは6月上旬のものであり、6月下旬になるとさらに再開されるフライトが増えてきます。

まとめ

今後は、経済産業省と国土交通省の共同で実施するGo To トラベルキャンペーンが注目を集めています。キャンペーンの開始時期はまだ未定となっていますが、1人・1泊あたり2万円を上限に助成金が出るということで、観光業界の復活の光が見えています。

フライトも国内線については徐々に再開が行われており、今年の夏頃には(第二波が来なければ)国内旅行を行う人が増えてきそうです。